商品やサービスを売ろうとするなら、そのモノについて知っているのは当然のことでしょう。ということは、商品知識がなければ、ビジネスはできないのでしょうか?
こんなことを言うと怒られるかもしれませんが、実は、私は着物リサイクルビジネスを始めるまでは、着物の知識は皆無でした。
着物のことを知らない私が、なぜ、着物ビジネスで稼げているのか、お話ししましょう。
商品知識よりも商品価値の情報を集める
非常に驚かれるのですが、私は着物を着たことも触ったこともありませんでしたし、着物のことも着物業界も、何ひとつとして知りませんでした。
そんな無知で未経験の状態で、着物リサイクルビジネスを始めようとするのであれば、着物の知識をイチから学ぼうとするでしょうし、着物の知識がなければ着物ビジネスはできないと思うのが普通です。
しかし、私がまず一番初めにやったことは、着物の知識を身につけることではなく、リサイクル着物が中古市場で、どのような価格で取り扱われているかを徹底的に調べたのです。
着物は非常に長い歴史がありますから、その知識を知ろうとしたら、キリがありませんし、それらを学んでから起業していたら、いつになるかわかりません。
ですので、着物に関する知識は一旦無視して、まずはビジネスとして、着物がどのようにお金に変わるのかを知ることにしたのです。
つまり、お金に直結する、リサイクルされる着物の価値に関する情報を最優先とし、相場を知るための行動を起こしたのです。
リサイクルの取引相場を知るために、着物の業者専門のオークション(競り)に参加し、情報を集めていきました。
競りをいくつか見て回る中で、購入時にどんなに高額な着物だったとしても、お金にならないものや、それなりに金額になるものなどを知ることができるようになったのです。
相場がわかれば、競りに出してもきちんと利益が出るように、買取りをして行けばいいだけですので、商売として成り立たせることができるのです。
それと同時進行で、着物の買取りのテストを重ねていたので、相場が分かった時点で一気に展開していけました。
商品知識がジャマになることも
とはいいながらも、はじめのうちは相場よりも高く買取りしてしまったりということはありましたが、仮に、着物の知識を一から覚えようとしたら、スピードが遅くなるだけでなく、覚えた知識が邪魔になってしまい、相場を度外視した買取り金額になっていたはずです。
呉服屋さんにリサイクル着物の相場の話をすると、その値崩れの度合いに驚かれることは当たり前のようにあります。
それはやはり、着物がどのように作られていくかという背景を知ってしまっているので、その知識がジャマになり、リサイクルの相場を受け入れられないのだと思います。
誤解を招くかもしれませんが、商品知識は実際に商売を回しながら、後から身につけても遅くはありません。
なぜなら、商品の知識を沢山持つ人が知識に比例して、お金を稼ぐわけではないからです。これはどの業種でも当てはまると思いますが、知識と収入は比例しません。
ビジネスでは知識ではなく、お金がどのように生まれるかというキャッシュポイントをきちんと見きわめ、そこに特化した情報をきちんと集め、実際にお金を稼ぐことが大切なのです。
「商品知識がなくても新規事業を立ち上げお金を稼ぐことができた理由とは?」まとめ
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