起業してビジネスオーナーとなり、いくつかの業務を従業員にまかせていくことになったとき、必要になるのが業務のマニュアルづくりです。
業務マニュアルは仕事をスムーズに進めていくためのものですが、営業や接客など、内容によってはマニュアル化がむずかしいものがあります。
型にはめ込むのがむずかしい業務内容をマニュアル化するコツをお知らせしましょう。
営業や接客ノウハウは目に見えないが
目に見えない、例えば営業や接客など形に残しにくいものに対して私がどのようにしているかをお伝えします。
目に見えないものを見えるようにさせるのは大変ですが、私が現場を離れると決めた時点で、私の考えとスタンスを紙に書き出し、社内マニュアル化し、それを理解してもらうようにしました。これが基本方針となる部分です。
例えば、「お客さんを最優先に考える」とか、「迷惑なお客さんが来たときに私はこう対処する」とか、「経営者である私はどういう考えと判断基準を持って仕事をしているか」を伝え、それをスタッフの判断基準とするようにしました。
そして、現場レベルのことは日報を使ってなるべく形にするようにしました。
日報には「接客で上手くいかなかったこと、上手くいったこと、嬉しかったこと」や 「質問されて上手く答えられなかったこと、何となく答えたこと、次回の対処法」や「その他どんな小さなことでも気づいたこと」を記入するようにしました。
このような日々のちょっとした気づきを記入してもらうことで、考えるという癖をつけてもらいながら、現場はスタッフがつくっていくというようにしたのです。
実際にどこまで理解できているかと言えば、そんなにすごいレベルではできていないのも事実ですが、それでよいということも伝えています。
営業の最終責任者は誰?
結論を言ってしまえば、営業や接客は人によってそのセンスやキャラクターが違うので、すべて気にしてガチガチにマニュアル化したところで、売上げがいきなり2倍になるようなことはないのです。
それよりも、お客さんと楽しい雰囲気で過ごしてもらったほうが素晴らしいと私は感じています。そのためには「お客さんからいただいたお金が自分たちの給料になっているから、お客さんをリスペクトしてね」ということを伝えているのです。
当社のマニュアルの最後には、以下の文を掲載しています。
「最終的な全責任は経営者にあるので、どんな状況でも失敗を恐れずチャレンジし、笑顔でのびのび仕事ができる環境をつくり上げてください。私は高収益体制をつくり、スタッフ一人ひとりに還元できるよう努力することを約束します」
簡単に言うと、「責任は全部私が取るから好きなようにやっていいよ」ということです。
「営業や接客のノウハウをどうマニュアル化する?」まとめ
営業や接客業務をマニュアル化することはむずかしい。まず、経営者として最優先させたいことをはっきりさせよう。